私の貧乏体験

20代後半の頃、仲良くなった友人がいた。友人も当時はバイトであったが宝飾品が好きな人物であった。そんな友人の宝飾品の話しを聴いたり見たりしていたが自分はあま
り興味が無いように思っていた。ある時、友人と宝飾品のお店に一緒に行く事に、あまり興味が無かったのだが、友人がいろんな時計を店員さんと話しながら私に進めてくる。

 

こんなのあんなの次から次へと出してくるいろんな高価な時計、半ば嫌気が刺してきていたがデザインも気に入らずいろいろとパスしていく。そんな中気に入る時計が見つかる。それは高級ブランドでホワイトゴールドの手巻き時計。温もりがあってしつくりくるシンプルなデザインであった。お値段170万円、普通から考えるととんでもない値段である。あ

 

と、次に友人が進めてきたのはバングルである。店員の進める物はあまりしっくりこず、煌びやかな物に目が行く。ダイヤのついたこれもホワイトゴールドのバングルが気に入る。お値段100万円。嫌な気分を味わいつつも友人の勧めを断りきれずわかっていながら一日で何故か270万円の買い物をする羽目に。私はとことん馬鹿な人間だと自分に腹がたってしまった。ローンで支払いしたのだが、運のいい事に無金利ローンだった。これが唯一の救いだったかもしれない。その友人にはその後高級品をいくつか進められて行く

 

先々で買う羽目に。ピアスに高級衣料、カードケースにブランド財布など。今思えばろくでもない人間である。次々に借金が増えてしまっていた。他にいた大切な友人とも縁が切れてしまった。その後友人の無責任な行動とくだらない考え方に嫌気がさし絶縁する。買ったお前が悪いと言われた。しかし支払いは数年続く物ばかり。これにはかなり苦痛を感じた。地獄の数年間であった。支払い後買い取り店に持って行ったが、査定の値段に驚愕するばかりであった。175万円の時計は75万円に。100万円のバングルは

 

10万円に他には30万円の指輪は5万円にと言った具合である。宝飾品がここまで買い取りで値段が下がるとは思っていなかった。これなら中古品をお安く買うんだったと後悔する。物はタンスの肥やしになっているし、見ると友人を思い出して嫌になるのでそれらの物は全て処分し奇麗さっぱり無くなった。長いもので5年という気の遠いローン生活で

 

あったが払えたのもすごいと思う。すっかり私は貧乏人になってしまった。これなら高級車が買えたし、もっといいお金の使い方ができたのにと後悔ばかりである。海外旅行や家族へのプレゼントなどしたかったと今になって思う。お金の大切さを身にしみて感じた5年間であった。